Blog(9) 日常:ワニとシャンプー
2025.10.22
まずいです。
仕事が、全く、終わりません。迫りくる締め切りたち。机の上に溜まりまくる論文たち。早く出版されたい~という叫びが聞こえてきそうな勢い。研究助成金の書類も書かないといけない、講演の資料も作らないといけない、授業の準備もしないといけない。
どうしよう(´;ω;`) まさにこんな感じの顔をして、パソコンに向かっている朝。皆さん、おはようございます。どんなに締め切りが迫っても、朝は平等にやってくるのですね。
ももいろクローバーZの「ワニとシャンプー」という曲を皆さんご存知ですか。私は今まさに、まさに、あの状態であります。以下歌詞抜粋。
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終わらない 終わらないぜーんぜん ぜんぜん 終わらない8月 最終日の 宿題!てきとに やっても しょうがない でもてきとに やるしか しょうがないとりあえず ひたすら かきまくれー!
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時間だけが 過ぎてゆくけど出口は まだまだ 先の先SOS メール出しても返信 ゼロ件…自業自得 因果応報四面楚歌
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今の私すぎる(笑)夏に色々な人と出会い、お話しできたことは本当に楽しかったし、実りが多い時間でした。が、オフィス時間の確保を十分にしなかったつけが回ってきました。これは来年から、夏の予定計画を再考しないといけません。
自分のスケジュール管理の重要性が年々増してきているのを肌で感じます。この締め切りに追われている状態に陥ると、私は自分の生産性にも疑問を感じ始めます(笑)
こんなに忙しいのに、何も終わってない。。私今日なにやってたんだろう(´;ω;`)
このフェーズが過ぎると、人生そのものに疑問を感じ始めます。
もっと実験うまくできたはずなのに、私才能ないんだなぁ。。なんでこんなに頑張って論文書いてるんだっけ(´;ω;`)
これが私の、負の1サイクル。これが終わると人生・研究バラ色1サイクルが始まります。何を書いても論文が出て、講演とかも超楽しくて、スケジュールも思い通り、もう完全無双状態。
修士や博士の学生をしていた頃は、負のサイクルに入るたびに、かなり落ち込んでいました。落ち込み期間も長いし、落ち込み度も重度(笑)ですが今は、これが自分の中に、よく浮上してくるサイクルであることを認識しています。なので、もちろん本当に落ち込みますが、「あぁこのフェーズか、、しばらくしたら良くなるだろうなぁ。」と折り合いがつきます。
自分自身のパターンを認識することは、感情調整・抑制(emotion regulation)をする上で非常に役に立つことはよく知られていますね。私自身も、カウンセリングに通っていますが、認知行動療法の専門家とのセッションでは、自分自身の記録をつけるところから始まりました。以前不眠で悩んでいた時は、睡眠日記のような記録をつけました。気分のひどい落ち込みならば、それがいつ起こっているのか、どんな風に感じたのか、それを感じた場所など。記録をつける方法はいくらでもあります。同時に、何か特筆する情報があればそれもメモします。私の場合は、例えばストレスフルなイベントがあったかどうか、月経周期、仕事でのトラブルなど。自分にストレスを与えうる状況をさらっとメモします。
私個人の経験ですが、この記録には2つポイントがあった気がします。まずは、文字通り、自分のパターン認識に役立ちます。一か月、二か月経った後に記録を見返してみると、何かしらのパターンが見えてきます。自分はこういう風にストレスを感じて、この時期は追い込まれやすいなぁ、等々。これを続けていくと、自分との付き合い方が見えてきます。例えば、この時期は気分が落ち込みやすいから、外食や社交的なイベントの誘いは、あまり受けないようにしよう。この時期は疲れやすいから、予定をあんまりつめないで、ゆっくりできる週末を確保しよう。とか。
2つ目は、俯瞰的な情報が得られることですね。たとえば不眠の最中にいると、本当に辛いので、思考が絶望的になり、事実を拡大解釈しがちでした。「もう3か月も寝れてない!!」と自分で認識していても、実は2週間くらいの出来事だったりします。
まさに毎日の積み重ねですが、感情の揺らぎをキャッチする習慣をつけることは、自分と向き合い、自分を知る大きな一歩。人の気持ちは、もちろん毎日移り行くものですが、この揺らぎ自体の周期自体を把握し、上手く自分と付き合っていく方法はあります。これだけでも、私はかなり毎日の生活が楽になりました。面白いことに、こういう記録をつけること自体から、達成感を得られたりするものなのです。
さて、では論文執筆に戻りましょうかね。本日はここまで、Bis Bald!