Blog(19) 研究:若手キャリア形成の支援活動
2025.11.10
金曜から日曜にかけては、若手研究者のキャリア支援イベントに登壇したり、知り合いの方が出展されている展示、そしてずっと行きたかった展示に参加したりと、たくさんの研究・文化活動に参加できてとても充実していました。
そして、また月曜の朝です!朝の空気は張りつめてきましたが、日中お日様があがっている時は、12℃~15℃くらい。ポカポカしているウィーンであります。週末なんかは、お日様が出ている間に、ベランダにあるロッキングチェアにムウと座り、日の光を浴びながらビタミンDを浴びようと努めているのです。はは。
さて、キャリア支援イベントに参加した、と書きましたが、私の研究活動において、これは一つのとっても大事な軸なのです。若手研究者と一緒がキャリアをどうやって効率的に積み上げていけるか。あるいは、そもそも自分は将来何がしたいのか、人生スパンで考えたときに、大事にしているものかなんなのか。こうした話題について一緒に考える、いわゆるメンタリング活動。留学をしている、あるいは希望している学生さんたちに、文化やシステムの違う研究機関で効率的に、意味のある研究をどうやってしていくのか、アドバイスを提供する相談活動。最後に、学生さんと指導教員との間に、確執や問題が出てきたときに、第三者機関として話しを聞き入れる活動。私はキャリア支援イベントとして、主に上の3つに注力して活動しています。自分の研究分野の学生さんたちを対象に活動をすることもありまるが、分野も研究内容も全く違う、はたまたアカデミアにいない若手の方々を対象に活動することもあります。
私自身も、研究者としてはまだまだ若手として分類されます。人によっては、若手の頃は自分の研究に集中し、他の活動はできるだけ控えた方が良い。という意見を持っている人もたくさんいるんですが、私の研究生活の10~15%くらいの時間は、研究者支援に費やしております(笑)なぜかといと、私自身が学生のころ、苦労しまくり、挫折しまくりで、気軽に相談できる人がいなかったからなんですね(笑)
私自身、博士を修了してから3年目なので、研究者として若手に分類されます。今まで論文は25本くらい出版して、本のチャプターを書いたり、学会でトークをしたり、自身の研究分野ではアクティブに活動してきました。が、私の論文やらネットワークが拡張しはじめたのは、博士を修了してからなんですね。博士の学生だった頃、私自身ほぼ論文としての業績があがらず、論文を出しても全くアクセプトされず、その間に周りの学生さんたちの論文は次々に出版されていきました。研究者の業績は、特に若手の頃は、1本2本の論文にとても意味があり、重みがあります。そんな中、目立った業績も出せずにいた私は、研究自体は大好きだったんですが、次のステップには絶対進んでいけない。と思っていました。
「研究は大好きだけど、これから先やっていく自信がない。そして何をどこから始めていけばいいのか、分からない。」
これは、キャリア支援活動の中で本当の多くの学生さんから聞く言葉であり、私が修士・博士の学生だった頃に考えていたことでもありました。もちろん、支援活動をしていく中で、アドバイスを提供する枠組みのようなものは、用意してあります。が、キャリア支援というのは、そもそも一人一人の人生に関わる話しであり、目指すゴール、周囲の環境によって、その道のりは、当たり前ですが、全く違ってきます。
ということは、まず、自分が何を目指し、何にやりがいを感じ、どういう人生を歩んでいきたいのか。ここを明らかにしないことには、その人にとっての最善の方法を導き出すのは非常に難しいものです。なので、私は、メンタリング活動などでは大体、ダイアログベースのアプローチをとります。もちろん、初めて会ったメンターに話しづらい内容もあると思うので、話せる範囲の中で、一緒にそれぞれの望む道を探していく作業になります。そして私は、この作業と工程が本当に大好きなのです。その人が何が好きで、何にパッションを持っていて、何が障害になっていて、それをどうやって一緒に解決していけるのか。短い時間でも、驚くほどに目の前にいる一人一人を知ることができます。その時間の密度と、意義深さは、他の研究活動では味わえないものです。
もちろん、これが正解だ。という結論に小一時間で到達できるほど、キャリアも人生も単純ではありません(笑) が、ある程度筋だった考え方ややり方を話し終えた後に、「話しを聞いてもらえて本当に良かった。」「全体像が見えて少し楽になった。」という声をかけてもらえたとき、私は本当に、あぁよかった。と心から思えます。
日本にも、世界にも、志しが高く、優秀な学生さんたちはたくさんいます。ですが、皆、自分の成果や存在意義に悩み、自信をなくすことはあるのです。表向きに、どんなに苦労が少なく、成功しているように見える人でも。一人一人の物語には、耳を傾けてみないと聞こえてこない、目を凝らさないと見えてこないものがたくさんあります。そんな時、一人一人の声に寄り添い、同じ方向を向いてアドバイスができることは、私自信の活力にもなるのですね。話しをすること、聞くことで、自分は一人じゃない。一人一人にストーリーがあると認識することは、時に私たちを救ってくれる大きな力になるものです。
さて、では自分の研究に戻りましょうかね~。Happy Monday! Bis Bald!